おはよう、こんにちは、そしてこんばんは。
2009年が幕を閉じかけてるけど、音楽業界の不景気とか変化とか色々について言及する機会が最近増えてきましたね。
僕たち音楽家にとっては、活動し続けていく新しい方法を自分たちで探ってく時代になったと思っています。
そこで発表が2つ。
2010年1月1日に28曲を収録したダブルアルバム「1億年レコード」を発売します。
そして、いまここに「M.A.F」の設立を宣言します。
これは僕がどの組織にも属さない、自由で新しい音楽活動の基盤になり得るものとして考えました。
形式だって言うのがめんどくさいので話しながら説明します。
僕みたいな音楽家にとって、従来の大規模音楽ビジネスの中にいるとこっちもむこうもお互い機能しないなって最近思ってました。
必要なのは、本当に欲しい録音機材を手に入れる事や創作したり録音するための時間をある程度自由にとったり、売りたい値段で売りたい時に音楽を売ったり(あるいは速攻でフリーダウンロードにしたり)、そういうすごい単純な事だけです。
実態のない大勢の誰かに自分の大事な音楽を投げつけてみるより、今こそ、僕の音楽に興味を持った人へ1対1でそれを手渡ししたいと思ったんです。
そのために僕はインターネットとか肉体的に使えそうだぞ、と。
だからダブルアルバムに関しては、どこも通さず自分で売ります。著作権も僕に帰属し、自分で管理します。音楽をダイレクトに聞く人に渡していきます。
さらに、ああ聞いて良かった、もっと聞かせろ!なんか見せろ!と思ってる人からダイレクトにお金を集めて、その基金を活動資金にしようと思います。
寄付金額は1円でもいいし、1億でもいいです。好きなだけ。思った時に365日。
で、そういうの中身全部オープンにして。今これだけですっていう。webサイトとtwitterとかで。
俺こういう音が出したくて、それを出すための機材買いたいからこれだけ使うつもりだ、とか。
単純に1000人から1000円集めたら僕はそのまま100万手に入れて、それでまた面白い事して返す。
リスナーと音楽家で限りなくダイレクトに行われて、間でよくわからない場所へ資金が還元される事なく自分自身に戻ってくる仕組みが欲しいなとずっと思ってました。
素晴らしいと感じた音楽とかアイデアとか「体験」自体にフェアに対価を払う事ができる、当たり前で健全なシステムを自分で作ってそれを堂々とやろう。
が、「M.A.F」(マフ)です。
マフは全然閉じてるイメージじゃなくて、大きなネットワークになった時きっと想像超えて素晴らしいことが起こるって期待を込めてます。
全てにおいて自由だからやっていけない事なんかないし、むしろ自分で決めるし。
あと、とにかく未知数で楽しそうだし。
音楽で世界なんか変えなくていいから、自分たちから見える景色の色を変えていこうと思ってる。
大失敗したって全然気にしないし、どう転んでもきっと音楽になって帰って来る。
確かにこの世からスーパースターはいなくなったかもしれないけど、大事な物はこれからどんどん増えてく気がする。
そういう考えに基づいて、僕はビートルズなんかいつか全然超えられるよ、って思ってんだけど。
僕の音楽を支持してくれる全ての人たちに、僕の音楽の未来を一緒に切り開きにきて欲しいと思っています。
では。
先人達の偉大な音楽に敬意をはらいつつ/2009年12月1日/冬/まつきあゆむ